カルシウム

世界の乳酸菌食品

カルピスやヤクルトなど、世界にも名前の知られている日本の乳酸菌飲料。
腸内環境を整えてお通じをもたらしてくれる乳酸菌は、飲料や食品などあらゆる製品に応用されています。
乳酸菌と人との関わりは古く、今から数千年も前、動物の乳を入れていた容器に乳酸菌が入り込み、発酵したものを食べたところ体調が改善し、そこから乳酸菌を使った食品や飲料が一般的になったといわれています。
乳酸菌食品はその後、牧畜業を行う人々を中心に中近東やヨーロッパからインド、モンゴル、東アジアなどを経て世界的に広まっていきました。

・古代から親しまれてきた乳酸菌食品
中東のイラクやイスラエルでは、古代から現代まで羊の乳を発酵させた「レーベン(ラバン)」が親しまれています。
レーベンには、ブルガリア菌やラクティス菌など種類豊富な乳酸菌が用いられています。

・乳酸菌を使った食品
乳酸菌を使った食品といえば漬物やヨーグルトが有名ですが、甘酒やメンマなど身近な食品も乳酸発酵によって作られています。
ピクルスやナタデココなどの食品も野菜や果実を乳酸発酵させたものですし、ヨーグルトや乳酸菌飲料以外にもたくさんの製品に利用されていることが分かります。
それぞれの国が味の好みや伝統に合わせて試行錯誤し、作られたものが乳酸発酵食品なのです。
ちなみに、イランではヨーグルトは「マースト」と呼ばれており、マーストを通常の2倍に薄めてハーブや塩などを加えた「ドーク」と呼ばれる飲料は、暑い時期の風物詩としてもよく知られています。
世界には、ドークのように知名度が低くても特定の地域で愛されているローカルな乳酸菌食品も少なくありません。

同じ発酵乳を使っていても、作り方・原材料・味・風味などが異なりますし、地域ごとの特色や文化が反映されているものも多いです。
ヨーグルトやメンマのように、世界中に流通している食品もあれば、まだまだ知られていない意外な食品もあります。

・まとめ
日本にも伝統食である漬物や味噌、しょうゆなどさまざまな食品があります。
乳酸菌の力を借りて健康を維持しつつ、伝統的な食文化をこれからも大切にしていきたいですね。